行列式の性質(2)
行列式の交代性と呼ばれる性質について示します。
行列式が交代的であるとは、置換による行の入れ替えにより行列式の値の正負が入れ替わる(交代する)ことを意味しています。交代性は(多重線型性と合わせて)行列式を特徴づける基本的な性質の $1$ つであり、行列式を計算する際のテクニックとしても有用です。
交代性
定理 3.9(行列式の交代性)
$A = ( \, a_{i j} \, )$ を $n$ 次の正方行列とする。置換 $\tau$ によって $A$ の行の順序を変更して得られる行列の行列式は $\text{sgn} (\tau) \; \det A$ に等しい。
$$ \begin{equation} \tag{3.5.4} \begin{vmatrix} \; a_{\tau(1) \, 1} & a_{\tau(1) \, 2} & \cdots & a_{\tau(1) \, n} \; \\ \; a_{\tau(2) \, 1} & a_{\tau(2) \, 2} & \cdots & a_{\tau(2) \, n} \; \\ \; \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \; \\ \; a_{\tau(n) \, 1} & a_{\tau(n) \, 2} & \cdots & a_{\tau(n) \, n} \; \\ \end{vmatrix} = \text{sgn} (\tau) \begin{vmatrix} \; a_{11} & a_{12} & \cdots & a_{1n} \; \\ \; a_{21} & a_{22} & \cdots & a_{2n} \; \\ \; \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \; \\ \; a_{n1} & a_{n2} & \cdots & a_{nn} \; \\ \end{vmatrix} \end{equation} $$
解説
行列式は交代的である
(3.5.4式)において、左辺は置換 $\tau$ によって行の順序を入れ替えた行列の行列式です。すなわち、定理 3.9(行列式の交代性)は、置換 $\tau$ による行の入れ替えによって行列式が $\text{sgn} (\tau)$ 倍されるということを示しています。
上記が成り立つとき、行列式は行について交代的($\text{alternating}$)であるといい、この性質を行列式の交代性と呼びます。
交代性の例(1つの互換の場合)
交代性という性質は、置換が簡単な互換の積で表せる場合について考えるとよりイメージしやすくなります。
先ず、置換 $\tau$ が $1$ つの互換で表せる場合を考えます。
例えば $\tau = (\, i \; j \,)$ であるとすると、置換 $\tau$ は $A$ の第 $i$ 行と第 $j$ 行のみを入れ替え、他の行は動かしません。このとき、元の行列式 $\det A$ に対して、$2$ つの行が入れ替えられた行列式を $\det B$ とすると、それぞれ次のように表せます。
また、$\tau$ は $1$ つの互換で表せる(奇置換である)ため、置換の符号は $\text{sgn} (\tau) = -1$ となります。
したがって、置換 $\tau$ が $1$ つの互換で表せる場合、定理 3.9(行列式の交代性)の主張は $\det B = - \det A$ が成り立つということに他なりません。
交代性の例(2つの互換の積の場合)
次に、置換 $\tau$ が $2$ つの互換の積で表せる場合を考えます。
例えば $\tau = (\, i \; j \,) (\, i \; j \,)$ であるとすると、置換 $\tau$ は、$A$ の第 $i$ 行と第 $j$ 行を入れ替えた後、再び元に戻します。$\tau$ による入れ替え(と元に戻す操作)を施した行列の行列式を $\det C$ とすると、これは明らかに元の行列式 $\det A$ に等しくなります。
また、このとき $\tau$ は $2$ つの互換により表せる(偶置換である)ため、置換の符号は $\text{sgn} (\tau) = +1$ となり、定理 3.9(行列式の交代性)の主張は $\det C = \det A$ となります。
交代性の意味
このような簡単な例からもわかる通り、行列式の交代性とは、置換による行の入れ替えによって行列式の値の正負が入れ替わる(交代する)ことを意味しています。
定理 3.9(行列式の交代性)は、このことが(上記の簡単な例を含む)一般の置換に対して成り立つことを主張しています。すなわち、$2$ つの行の入れ替えのみならず、全行が入れ替わる場合を含めて、置換により行が入れ替えられた行列の行列式は、元の行列式の $\text{sgn} (\tau)$ 倍に等しくなるということです。
証明(定理 3.9)
$A = ( \, a_{i j} \, ), \; B = ( \, b_{i j} \, ) = ( \, a_{\tau(i) \, j} \, )$ とすると、$\det B$ は次のように表せる。
ここで、各項における積の順序を $\tau(1), \cdots, \tau(n)$ から $1, \cdots, n$ に入れ替えることで、$\det B$ は次のようなる。
いま、$\sigma$ が $S_n$ 全体をわたるならば $\sigma \tau^{-1}$ も $S_n$ 全体をわたり、$\text{sgn} (\sigma) = \text{sgn} (\sigma \tau^{-1} \, \tau) = \text{sgn} (\sigma \tau^{-1}) \, \text{sgn} (\tau)$ であるから、
したがって、$\det B = \text{sgn} (\tau) \; \det A$ が成り立つ。$\quad \square$
証明の考え方(定理 3.9)
($1$)置換による行の入れ替えを行った後の行列式において($2$)各項の積の順序を入れ替えることで、($3$)元の行列式の形(行列式の定義の形)を抽出します。
(1)置換による入れ替え後の行列式
まず、行の順序が入れ替えられた行列の行列式を行列式の定義に従って示します。
- 置換 $\tau$ によって行の順序が入れ替えられる前の行列を $A = ( \, a_{i j} \, )$、行の順序が入れ替えられた後の行列を $B = ( \, b_{i j} \, )$ とします。
- 行列 $A$ に対して、行列 $B$ では、置換 $\tau$ によって行の順序が $1, \cdots, n$ から $\tau(1), \cdots, \tau(n)$ に入れ替えられているので、次が成り立つはずです。$$ \begin{gather*} B = ( \, b_{i j} \, ) = ( \, a_{\tau(i) \, j} \, ) \end{gather*} $$
$\det B$ を行列式の定義に従って示すと、次のようになります。
$$ \begin{split} \det B &\overset{(\text{i})}{=} \sum_{\sigma \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma) \; b_{1 \, \sigma(1)} \cdots b_{n \, \sigma(n)} \\ &\overset{(\text{ii})}{=} \sum_{\sigma \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma) \; a_{\tau(1) \, \sigma(1)} \cdots a_{\tau(n) \, \sigma(n)} \\ \end{split} $$- ($\text{i}$)行列式の定義そのものです。
- ($\text{ii}$)$A$ と $B$ の置き方にしたがって、$B$ の成分を $A$ の成分で表し直しています。
(2)各項の積の順の入れ替え
次に、$B$ の行列式の積の順序を並び替え、行番号が $\tau(1), \tau(2), \cdots, \tau(n)$ の順に並んでいる成分が、$1, 2, \cdots, n$ の順に並ぶようにします。
並び替えにより各成分がどのように順序になるかは、下のような対応をとるとわかりやすいです。それぞれの対応において、上段($\text{row}$)は行番号、下段($\text{col}$)は列番号を示しています。
$$ \begin{gather*} \begin{matrix} \text{row} & \tau(1) & \cdots & \tau(i) & \cdots & \tau(n) \\ \text{col} & \sigma(1) & \cdots & \sigma(i) & \cdots & \sigma(n) \\ \\ & \downarrow & & \downarrow & & \downarrow \\ \\ \text{row} & 1 & \cdots & i & \cdots & n \\ \text{col} & \sigma \tau^{-1} (1) & \cdots & \sigma \tau^{-1} (1) & \cdots & \sigma \tau^{-1} (n) \\ \end{matrix} \end{gather*} $$$\tau$ は全単射なので、$\lbrace \tau(1), \cdots, \tau(n) \rbrace$ は集合として $\lbrace 1, \cdots, n \rbrace$ に一致します。つまり、$\lbrace \tau(1), \cdots, \tau(n) \rbrace$ において $\tau(i) = 1$ となる $i$ が必ず存在します。
いま、$\tau(i) = 1$ として、$i$ 番目に並んでいる $a_{\tau(i) \, \sigma(i)}$ という成分を $1$ 番目に持っていくことを考えます。
ことのとき、$\tau(i) = 1 \Rightarrow i = \tau^{-1} (1)$ であることから、次が成り立ちます。
$$ \begin{split} \sigma(i) &= \sigma( \tau^{-1} (1) ) \\ &= \sigma \tau^{-1} (1) \\ \end{split} $$したがって、もともと $a_{\tau(i) \, \sigma(i)}$ と表されていた成分は、並び替えにより $1$ 番目にくることで $a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)}$ となります。並び替えにより添え字が変わっただけで、成分自体は変わりません。
同様の操作を繰り返すことで、積の順序は $\tau(1), \tau(2), \cdots, \tau(n)$ 順から $1, 2, \cdots, n$ 順へ並び替えられます。
積の順序の並び替えの結果、行列式の各項において、次が成り立つことがわかります。
$$ \begin{gather*} a_{\tau(1) \, \sigma(1)} \cdots a_{\tau(n) \, \sigma(n)} = a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)} \cdots a_{n \, \sigma \tau^{-1} (n)} \end{gather*} $$よって、$\det B$ は次のようになります。
$$ \begin{split} \det B &= \displaystyle \sum_{\sigma \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma) \; a_{\tau{1} \, \sigma(1)} \cdots a_{\tau{n} \, \sigma(n)} \\ &= \sum_{\sigma \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma) \; a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)} \cdots a_{n \, \sigma \tau^{-1} (n)} \\ \end{split} $$
(3)元の行列式(定義式の形)の抽出
最後に、もとの行列の行列式 $\det A$ の形を抽出します。
上記の考察と置換の符号の性質を用いて $\text{det} A$ の形を作ります。
$$ \begin{split} \det B &\overset{(\text{i})}{=} \sum_{\sigma \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma) \; a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)} \cdots a_{n \, \sigma \tau^{-1} (n)} \\ &\overset{(\text{ii})}{=} \sum_{\sigma \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma \tau^{-1}) \, \text{sgn} (\tau) \; a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)} \cdots a_{n \, \sigma \tau^{-1} (n)} \\ &\overset{(\text{iii})}{=} \text{sgn} (\tau) \sum_{\sigma \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma \tau^{-1}) \; a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)} \cdots a_{n \, \sigma \tau^{-1} (n)} \\ &\overset{(\text{iv})}{=} \text{sgn} (\tau) \sum_{\sigma \tau^{-1} \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma \tau^{-1}) \; a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)} \cdots a_{n \, \sigma \tau^{-1} (n)} \\ &\overset{(\text{v})}{=} \text{sgn} (\tau) \; \det A \end{split} $$($\text{ii}$)置換の符号の性質より、次が成り立つことによります。
$$ \begin{split} \text{sgn} (\sigma) &= \text{sgn} (\sigma \tau^{-1} \, \tau) \\ &= \text{sgn} (\sigma \tau^{-1}) \, \text{sgn} (\tau) \\ \end{split} $$- 置換の積の符号は置換の符号の積に等しくなります(定理 3.6(置換の符号))。
- この変形は少し突飛に見えますが、最終的に得たい形 $\det B = \text{sgn} (\tau) \; \det A$ を作るために、置換の積を切り分けていると考えれば納得できるかと思います。
($\text{iii}$)和の記号 $\sigma \in S_n$ に関係ない $\text{sgn} (\tau)$ をくくり出します。
($\text{iv}$)和の記号の対象を変更します。
- $\tau, \sigma$ が全単射であることから $\sigma \tau^{-1}$ も全単射であり、$\sigma$ が $S_n$ 全体をわたるとき $\sigma \tau^{-1}$ もまた $S_n$ 全体をわたります。
- したがって、$\sigma \in S_n$ に関する和は、$\sigma \tau^{-1} \in S_n$ に関する和として置き換えても問題ないというわけです。
($\text{v}$)ここまでの変形により、元の行列 $A$ の行列式の形が得られましたので、これを抽出します。次の式は $A$ の行列式の定義式に他なりません。
$$ \begin{gather*} \det A = \displaystyle \sum_{\sigma \tau^{-1} \; \in \; S_n} \text{sgn} (\sigma \tau^{-1}) \; a_{1 \, \sigma \tau^{-1} (1)} \cdots a_{n \, \sigma \tau^{-1} (n)} \end{gather*} $$
以上から $\det B = \text{sgn} (\tau) \; \det A$ となり、題意が示されました。
別の証明方法(列に関する交代性)
次項で改めて詳しくみますが、行について成り立つ行列式の性質は列についても成り立ちます(定理 3.13(転置行列の行列式))。
したがって、行に関する交代性(定理 3.9(行列式の交代性))に相当する性質が列についても成り立ちます。行列式は行についても、列についても交代的であるということです。
そして、行列の交代性は、行に関して証明するよりも列に関して証明する方が簡単です。上記の証明で行ったような積の順序の入れ替えが必要がなく、少ない手順で証明が完了できるからです。
交代性から直ちに導かれる性質
定理 3.9(行列式の交代性)から直ちに導かれる系として、次のようなものがあります。
- $2$ つの行を入れ替えると行列式は $-1$ 倍になる(系 3.10)。
- $2$ つの行が等しい行列式の値は $0$ である(系 3.11)。
- ある行を定数倍したものを他の行に加えても行列式の値は変わらない(系 3.12)。
これらは、行列式を計算する際のテクニックとしても便利で、よく用いられます。
系 3.10
$2$ つの行を入れ替えると、行列式は $-1$ 倍になる。
解説(系 3.10)
置換が1つの互換で表せる場合
系 3.10は、定理 3.9(行列式の交代性)において $\tau = (\, i \; j \,)$ とした場合に他なりません。つまり、置換が $1$ つの互換で表せる場合です。
$1$ つの互換で表せる置換は奇置換であり、$\text{sgn} ((\, i \; j \,)) = -1$ となります。系 3.10は、$1$ 度の行の入れ替えにより行列式の符号が入れ替わる($-1$ 倍される)ことを示しています。
証明(系 3.10)
定理 3.9(行列式の交代性)より、次が成り立つ。
系 3.11
$2$ つの行が等しい行列式の値は $0$ である。すなわち、$a_{i \, k} = a_{j \, k} \; (1 \leqslant k \leqslant n)$ ならば、次が成り立つ。
解説(系 3.11)
交代性の別表現
系 3.11は、行列の交代性を定理 3.9(行列式の交代性)とは別の形で表現したものといえます。
すなわち、系 3.11と定理 3.9は同等の命題であり、「$2$ つの行が等しい行列式の値は $0$ である」という性質を指して行列式の交代性と呼ぶこともあります。
交代性を導出する流れ
系 3.11と定理 3.9(行列式の交代性)が同等であるということは、互いに、一方から他方を導くことができるということです。
ここでは、まず行列式の定義から定理 3.9(行列式の交代性)を示し、定理 3.9から系 3.11を導出しています。証明の流れは下記の通りです。(なお、証明では、定理 3.9を直接用いるのではなく、定理 3.9の系である系 3.10を用いています。)
逆に、まず行列式の定義から系 3.11を示し、系 3.11と前項の定理 3.7(行列式の多重線型性)から定理 3.9を導くこともできます。
教科書による違い
どちらの流れで行列の交代性を導出しているかは教科書によります。
[1], [2], [3] では概ね前者の流れで論理が展開されています。定理 3.9(行列式の交代性)に相当する命題を示した後に、それを利用して系 3.11に相当する命題を導出しています。
一方で、[4], [5] は大まかにいえば後者に近い流れとなっています。多重線型性と(系 3.11に相当する)交代性を満たす線型写像として行列式を定義し、そこで定義された行列式の性質から定理 3.9に相当する命題を導いています。
証明(系 3.11)
正方行列 $A = (\, a_{i j} \,)$ において $i$ 列と $j$ 列が等しいとする。すなわち $a_{i \, k} = a_{j \, k} \; (1 \leqslant k \leqslant n)$ であるとすると、系 3.10より $\det A = - \det A$ が成り立つ。したがって、$\det A = 0$ 。$\quad \square$
系 3.12
ある行を定数倍したものを他の行に加えても、行列式の値は変わらない。
解説(系 3.12)
行列式を計算するのための技法(テクニック)
系 3.12は、行列式を計算する際の技法(テクニック)として非常に重要です。
ある行(または列)を定数倍したものを他の行(または列)に加えて $0$ に等しい成分を増やすことで、行列式をより計算しやすい形に変形することができるからです。
下記の証明からもわかる通り、この操作の正当性は、多重線型性と交代性という行列式の最も基本的な性質により与えられています。
証明(系 3.12)
証明の考え方(系 3.12)
正方行列 $A$ の $j$ 行目を $c$ 倍したものを $i$ 行目に加えた行列の行列式について考えます。
- まず、定理 3.8(多重線型性)より、左辺は $2$ つの行列式の和に分解できます。
- 次に、系 3.11より同じ行を含む行列式は $0$ になりますので、右辺の第 $2$ 項の値は $0$ になります。
- 結果として、行列式は、元の正方行列 $A$ の行列式に等しくなります。
まとめ
置換 $\tau$ によって行の順序を変更すると、行列式は $\text{sgn} (\tau)$ 倍になる。
$$ \begin{equation*} \begin{vmatrix} \; a_{\tau(1) \, 1} & a_{\tau(1) \, 2} & \cdots & a_{\tau(1) \, n} \; \\ \; a_{\tau(2) \, 1} & a_{\tau(2) \, 2} & \cdots & a_{\tau(2) \, n} \; \\ \; \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \; \\ \; a_{\tau(n) \, 1} & a_{\tau(n) \, 2} & \cdots & a_{\tau(n) \, n} \; \\ \end{vmatrix} = \text{sgn} (\tau) \begin{vmatrix} \; a_{11} & a_{12} & \cdots & a_{1n} \; \\ \; a_{21} & a_{22} & \cdots & a_{2n} \; \\ \; \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \; \\ \; a_{n1} & a_{n2} & \cdots & a_{nn} \; \\ \end{vmatrix} \end{equation*} $$$2$ つの行を入れ替えると、行列式は $-1$ 倍になる。
$2$ つの行が等しい行列式の値は $0$ である。
ある行を定数倍したものを他の行に加えても、行列式の値は変わらない。
参考文献
[1] 齋藤正彦. 線型代数入門. 東京大学出版会. 1966.[2] 永田雅宣 他. 理系のための線型代数の基礎. 紀伊國屋書店. 1986.
[3] 川久保勝夫. 線形代数学 [新装版]. 日本評論社. 2010.
[4] 松坂和夫. 線型代数入門 [新装版]. 岩波書店. 2018.
[5] S. Lang. Linear Algebra Third Edition. Springer. 1987.
[6] 雪江明彦. 代数学 $1$ 群論入門. 日本評論社. 2010.
[7] 雪江明彦. 代数学 $2$ 環と体とガロア理論. 日本評論社. 2010.
[8] 桂利行. 代数学 $\text{I}$ 群と環. 東京大学出版会. 2004.
[9] 松坂和夫. 代数系入門. 岩波書店. 1976.
[10] 高木貞治. 代数学講義 [改訂新版]. 共立出版. 1965.
[11] S. Lang. Algebra Revised Third Edition. Springer. 2005.
[12] M. Artin. Algebra Second Edition. Pearson Education Limited. 2014.
[13] 青本和彦 他. 数学入門辞典. 岩波書店. 2005.